避難所での歯のクリーニング
東日本大震災の避難所では、口のケアが問題になっている。
不自由な避難所生活の中で、水不足などの問題もあり、
歯磨きすらままならない状態になっている。
2週間、歯を磨かないと、
場合によっては、歯垢がびっしり歯につき、舌の表面にもこびりついて
舌が白くなる人も多く見られます。
歯科医が、避難所に来るようになって、
診療の度に口の中を洗浄してもらい、歯科衛生士に教わった通り
朝晩口の中を掃除すると、しばらくして、舌がピンクに戻り、
口に中のネバネバも消えて、スッキリしてきました。
歯周病にならないためには、
日常の口のクリーニングが大切です。
口に残った食べカスに含まれる糖分が、歯周病菌や虫歯菌がつくる酵素によって、口の中をネバネバにして、菌をとりこんで歯垢(バイオフィルム)にになります。
これが舌の表面につくことがあり、舌苔(ぜったい)とよばれる白い菌になります。
唾液には殺菌成分がありますが、年をとるにつれ食べたり飲んだりしていない時の唾液量が減って、口の中の自動洗浄機能が衰えてきます。
また、水や食べ物をうまく飲み下せないと、
最近そのものが食べ物と一緒に肺に入ってしまい、
誤嚥性肺炎になる危険性が高くなります。
寝ている間にも唾液を誤嚥することもあります。
唾液がのどを伝わって気管に入ってもそのままむせずに肺まで入ってしまうからです。
食べ物のかすは食後、数分で歯垢に変わります。
歯磨きや入れ歯の洗浄はできれば食後すぐやった方がよい。
避難所生活などの不便な場所で、口の清掃がしにくい環境では、
48時間が目安です。48時間以上たつと唾液中のカルシウムと結びついて
歯石になり、簡単には落ちにくくなります。
最悪、口をすすぐだけでも効果はあるが、年寄りは
飲み下す力が弱くうがいは要注意です。
口腔ケア用のティシュで拭うだけでもOKです。
避難所生活などでの口のクリーニング
- 寝る前には、歯磨きを。水が使えないときは歯磨き粉は使わなくても可
- 歯磨きができないときは、ブクブクうがいを。うがい薬がなければ水で15秒ほどブクブク。できれば3回繰り返す。
- 入れ歯は食後、歯ブラシで内側と歯の部分を磨いた後に、入れ歯洗浄につけるとより効果的
- よく噛んで食べる。よくかむと唾液がたくさん出て、くちのなかの汚れを洗い流す効果あり。
- 子供は甘いものの食べ過ぎに注意。たべたら歯磨きとうがいを。
本日の関連ニュースはありませんでした。