インフォームドコンセント
2011年09月05日(月)
インフォームドコンセント (Informed Consent = IC) は、医師側の権威(パターナリズム)に基づいた医療を改め、患者の選択権・自由意志を最大限尊重するという理念に基づいています。
従って、医師側からは歯周病治療に関する十分な情報提供と説明をし(
informed)、患者側ではそれを理解し合意する (Consent) ことが基本理念になっています。
患者側が歯周病についての治療方針の理解できなければ、医師側の説明責任が問われます。
患者側で必要なことは、
- 理解力のある家族と一緒に説明を聞く。理解できるまで説明を求める。
- 患者にとって説明を受ける「キーパーソン」が誰なのか、あらかじめ決めておくこと。
- 正確な歯周病の診断名・病期などを聞き、書面による説明を受ける。
- その歯周病疾患がどんな疾患なのかの説明を受ける。
- 歯周病のどんな治療法があるのか、各治療法ごとの利点・欠点を、予後QOL、多くの症状例(合併症状)を含めて聞く。
- 歯周病の治療をしない場合の経過を聞く。場合によっては無治療(経過観察)が最善の方針である場合もある。
- その病院での当該疾患の治療経験や成績について尋ねる。その疾患に対する他の治療施設の有無を尋ねる。
- また自ら医学関係の書物を読み、歯周病の基礎知識(医学で用いられる簡単な専門用語など)を得ておくことも重要である。
- 病院や医師の価値観により、医学的には同じ内容説明でも、治療方針が異なる場合もある。
医師側では、患者が理解しやすいように、画像や動画などを使って歯周病の説明したり、治療プロセスがインフォームドコンセントとして後でわかりやすいようなSOAP式カルテの作成などが望まれます。